九部「よろしくお願いします」
2009年のアニメーション映画「サマーウォーズ」。脳の限界まで思考して興奮状態で鼻血を垂らしながらエンターキーを押す主人公が印象的な一コマ。
でも、帰りの車で回想をしていたのは、仮想世界で暴走するAIによって世界中が大騒ぎの中、おばあちゃんが関係各所に電話をして一人一人に声をかけていくシーンだった。
ー
きょうは、sanakaのビジュアル写真で着物で座っている菊子さんのご自宅に、注文品を届けに行った。
菊子さんは好き嫌いがハッキリとしているけど、誰であっても正座して深々と挨拶をする。
ぼくが深々と挨拶することを心掛けるようになったのは、菊子さんのおかげだ。
「これを着て、今度東京にあそびに行くのよ」とうれしそうにした菊子さんに「来週から福岡で展示する」と伝えた。するとメモ紙と鉛筆を手渡して「あんた、その場所の住所を書きなさい」と福岡の友人に電話すると言った。事前に伝えていた日田市で催す展示は友人に既に連絡済みだったようで。「がんばんなさいね、ではでは雨の中ご苦労様でした。」と見送ってくれて、互いに深々とお辞儀をして帰った。
知らないところであのシーンが起こっていた。
ー
ぼくは鼻血を出す程にやらなきゃならない。そんな気が湧いてくる。
「よろしくお願いします」は目の前にいる人だけに言ってる訳じゃない、そんな気がしてくる。
覚悟に似た感覚を得て、応援に答えたいって気持ちがたぎってくる。
ひとりの圧倒的な意識では困難で、菊子さんのような人を(勝手に)師と仰ぎながら律していくから、sanakaを進めていける。お手本となるかっこいい大人がいれば、セミナーもビジネス本もほんと要らない。
そしていつかぼくも深い根を張った友人たちをさらりと次の世代に繋げられるようなおじいちゃんになりたいね。
よろしくお願いします。
すでに登録済みの方は こちら